miya-rithumei’s blog

紫微斗数という命運分析で人生の様々なご相談に応じています。

神様の遣い (3) 

 

 

前回は、学校で先生に殴られたり蹴られたりのお話でした。

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---- 小学校の友達 ----

 

早苗は小学三年生になり、初めて仲の良い友達が出来ました。

 

 

ある日、その友達が早苗に一通の可愛い模様の封筒を手渡してきました。

封筒には「招待状」と書かれています。

中には、これまた女の子らしく可愛い便せんに、「次の日曜日に、お誕生日会をするので、私の家に遊びに来てね」と書かれています。

 

早苗の家ではお誕生会をしたことが有りません。

 

父親は仕事から帰ってくれば、酒を飲み暴言と暴力で暴れます。

 

母親は早苗たち姉妹が寝付いた頃でなければ、家には帰ってきません。

 

ですから、たとえ友達の誕生会といえども嬉しかったのです。

 

絵本で誕生会やパーティーという様子は見たことはありますが、本当にそんな場面に自分が参加するなんて,夢のようだったのです。

 

早苗は、その誕生会にさっそく行こうと決めて、プレゼントは何が良いのか母親に尋ねると。

「そんなものに呼ばれて行ったら、借りができて今度は、こっちが招待しなければならなくなるじゃないか、そんなことも分からないのか? 冗談じゃないよ、早く断っておいで、間違っても行ったりしたらいけないよ。」

 

幼い早苗には気性の激しい母親には逆らうことなど出来ずに、仕方なく参加するのを諦めたのです。

 

「他所の家では、そんなことは言わないのに、どうして私だけは、行ったらいけないの? うちの親は、なんかおかしい」

 

 

 

その友達の誕生会にはクラスの同級生ほぼ全員が参加することになりました。

クラス中が友達の誕生会で盛り上がり始めました。

 

早苗は誕生会不参加の理由に悩みました。

仕方なく、「用事があるから、行けなくなった」と嘘をついて断ったのですが、その後、何ともやりきれない気持ちに小さな心は押しつぶされそうになりました。

独り仲間外れになった思いです。

 

 

そして、誕生会の日が迫ってくるほど、みんなの話題は盛り上がりますが、早苗はみんなの話に加わることが出来ずに、益々気持ちは落ち込み、みんなの目の届かない教室の隅っこか、教室の外に行くようにしました。

 

 

そして、誕生会は過ぎました。

翌日、早苗が小学校に行って教室に入ると、クラス中が昨日の誕生会の話で盛り上がっています。

誕生会に参加しなかったために、みんなの話している内容がさっぱり分かりません。

もう早苗には居る場所が無い、何処かに消えてしまい、そんな強い悲しみが湧き出してきたのです。

 

 

その日から早苗は休み時間、独り教室の隅っこで過ごすようになってしまいました。

なるべく、みんなの視線の届かないところに居ようとしました。

みんなの話に加われない疎外感を嫌というほど味わう毎日が始まりました。

 

早苗は、自分がクラスの中で徐々に「異質な存在になっていく」、という恐れを感じ始めていったのです。

 

 

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